【Method】鉄製ボタンの発錆加工

Method

当時の仕様を模倣し、ジッパーフライではなくボタンフライを採用したジーンズを愛用するユーザーは、ジーンズ全体のフェードだけでなく、ボタンなどの金属部材が見せる局所的な経年変化にも魅力を感じるだろう。

Method第3回では、鉄製ボタンに錆を発現させるための発錆加工についてまとめていく。

▶発生した鉄製ボタン

本Methodにより、過去に発錆加工を施した所有ジーンズの鉄製ボタンがこちら。

人為的に発錆させたものではあるが、不自然な印象はまったくない。実際の錆と同じ酸化反応によって生成されたものであるため、自然な経年変化として違和感なく馴染んでいる。

▶用意する物

今回、発錆加工の対象とするジーンズは、Fade Research Labの実験体であるSUGAR CANE 1966【B】

用意するものは以下のとおり。

 ・磁石

 ・真鍮ブラシ

 ・サンポール

 ・ゴム手袋またはビニール手袋(保護具)

▶手順

① 鉄製ボタンであることを確認する

真鍮製ボタンや、厚いメッキによって鉄素地が露出していないボタンでは、本Methodによる発錆は困難である。

まずは磁石が付くかどうかを確認し、鉄製ボタンであることを簡易的に判断する。

磁石が付いている状況

② 鉄製ボタンを真鍮ブラシで磨く

真鍮ブラシを用いて、ボタン表面の汚れや既存の錆、防錆コーティングなどを除去し、鉄素地を露出させる。

手順③以降で錆の発生が見られない場合は、防錆コーティングが残っている可能性が高い。

その場合は、再度ブラシで十分に磨き、コーティングを除去する。

なお、今回使用したSUGAR CANE 1966の鉄製ボタンには、防錆コーティングは確認されなかった。

Before:購入後約2か月で自然に発錆している(防錆未加工と判断)
デニム生地に触れないように磨く
磨いた直後、指先に鉄粉が付着している
After:錆が取り除かれて輝きが増した

③ サンポールの塗布

保護具を着用したうえで、サンポールをボタン表面に薄く塗布する。

ティッシュやウエスにサンポールを染み込ませ、拭き上げるように塗布すると、直後からボタン表面の光沢が失われ、黄色味を帯びた状態となる。

そのまま3〜6時間放置する。

輝きが鈍った
サンポール塗布直後の黄変する状況

④ 確認・拭き上げ

放置後はボタンの状態を確認し、濡らしたウエスなどで表面に残った薬剤や残留物を丁寧に拭き取る。

今回は6時間放置した後、拭き上げを行った。

6時間放置後の状況

錆の進行具合や防錆コーティングの除去状況を確認しながら、必要に応じて②〜④の工程を繰り返す。

今回はサンポールの再塗布は行わず、1回の工程で終了した。

最後に真鍮ブラシで表面を軽くこすり、浮いた錆を落として仕上げとした。

拭き上げ、真鍮ブラシでこすった後の状況

▶まとめ

SUGAR CANE 1966【B】発錆加工を施して約2週間が経過。未加工の【A】個体との比較で締めたい。

全体 左側:未施工の【A】、右側:発錆加工済みの【B】
トップボタン 左側【A】、右側【B】
フライボタン 左側【A】、右側【B】

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